住まいとデザインのはなし 2002-2016

カテゴリ:車のはなし( 14 )

119 大人用自転車

e0025025_8412673.jpgAlex Moulton


ご存知の方も多いと思いますが、英国アレックス・モールトン社製の自転車です。私がこのような自転車に出会ったのは20数年前。確か、雑誌の紹介記事だった思います。
「このような・・・」としているのは、どのモデルだったのか記憶が曖昧であること、派生モデル数が多く特定が難しいことなどが理由ですが、小さいタイヤにドロップハンドルの「へんてこなかたち」と感じたことだけは覚えています。記事によると「スピードや機能を追及するとこのようなかたちになった。。。」とあります。本当に驚きました。そして、いつしか憧れへと変わります。「憧れ」というのは、とても高価であることに他なりませんが、それでも「クルマと比べると・・・」と無理やり購入理由を見つけることもできるかもしれません。この手に届きそうで届かないという感覚、皆さんに上手く伝わるでしょうか。

少し前ですが、あるテレビ番組で「セコ特集」をしていました。何のことは無い“ECO”に“S”をくっつけた駄洒落ですが、内容は「1円単位で“セコく”節約しましょう。」というような話です。これを観て「私たちが住まいに対するエコロジー(エコな生活)を訴えても、実は効果が薄いんではないか」という思いがよぎりました。そして「それよりも、エコな生活がお金につながれば、より効果的なのでは」とも感じました。

つまり“ECO”ではなく“SECO”だと。

以前書いた「便器のはなし」では蓋を閉めることを節水とエチケットの観点から書きました。でも便座を暖めるのに電気(つまりはお金)がかかっていて、しかも蓋を開けっ放しにして熱が逃げてしまうのを補うためにより電気を使ってしまう。。。その額、○○円なんて表現した方が、より利用者の意識を高めてくれるかもしれません。いまだに公共空間の便器の蓋は上がったまま。天井知らずでございます。

さて本題の自転車ですが、ガソリンの値段が高騰しています。ゆえに何かしなくては、という思いから自転車を利用するという短絡的な話ですが、健康につながりお金も節約できると考えたら、より効果も持続力も高まることは間違いありません。
でも私の場合、その前に自転車を準備しないと。。。これって、エコなの?(A)

080726追記
[PR]
by miz-arch | 2008-06-27 09:15 | 車のはなし

118 子供用自転車

e0025025_12232296.jpgKIDSBIKE
BMW社製


こちらはある住まい手のお子さんのもので旧型モデルです。
最新のモデルは、より子供にあったデザインになっていますが、個人的にはアルミ剥き出しのこちらのデザインの方が美しいと思います。

この自転車の何が素晴しいかというと、BMWという高級自動車メーカーから販売されているということではなく、そのデザイン思想にあります。そもそもこの自転車は子供専用のキッズバイクとして開発されていますが、補助輪を付け安全性を図るという発想ではなく、ペダルを外して練習するという発想の元に造られました。
日本では補助輪を片方ずつ外して徐々に慣れ、最後には2輪で走れるようになる・・・というのが一般的な自転車の練習方法だと思いますが、こちらのキッズバイクはペダルを外して練習します。まずは不安定な感覚に慣れるというところからスタートと行った感じでしょうか。そういえば、自転車の初期型はペダルやチェーンは存在せず、足で地面を蹴って進むというスタイルでしたね。
ちょっとした坂道を利用すると、ハンドルさばきとバランス感覚だけで乗れるようになりますから、補助輪なんかなくても怖くない・・・、そして慣れてきた頃にペダルを取付けて「こぐ」という動作を覚えていくのです。とても理にかなっています。

「ところ変われば品変わる」という諺ではありませんが、既に常識と思われることの中にもそうでないことは多々あります。住まいの設計においても同じで、「○LDKがいいなぁ・・・」という発想では良い住まいは生まれません。そもそも○LDKというのは個室の数が何室必要でということを差していますが、この発想自体、高度経済成長期の集合住宅を設計する際に用いられた思想ですから、現在の住まい(戸建の場合は尚更)には当てはまることは少ないでしょうし、個室の取り方も住まい手にとって変わってくる(開放的、少し開放的、閉鎖的など)はずです。住まい手の要望がどこにあるかを推し量り、その家族にあった常識のかたちを上手く見つけ出すことができるかというのが、住まいを設計する際の肝のように思います。

さて、わが家の長女もこの春から小学校に通い始め、遅ればせながら自転車に乗る練習を始めました。何事にもオッカナビックリの彼女は予想通り悪戦苦闘し、未だ補助輪を外せないでいます。その悪戦苦闘ぶりを見るにつけ、このキッズバイクを思い出すのですが、それはそれ、自分の自転車で練習するという優先課題に立ち向かわなくてはいけません。
ここはじっと、早く自分の足で新しい世界を見つけることが出来るようになるのを暖かく(時には厳しく)見守るばかりです。(A)

※高速ネット環境の普及に伴い、この号から写真を一回り大きくしました。読み込みデータ量が若干増えますが悪しからずご了承下さい。

[PR]
by miz-arch | 2008-05-17 12:49 | 車のはなし

092 窓の汚れ

e0025025_514036.jpg高級車メーカーとして知られるメルセデス・ベンツ社(以下MB社)が販売している最も小さな乗用車がこのAクラス(排気量に合わせA170、A200があります)です。
かつてのバブル全盛時にMB社が190Eという小型セダンを発表した時でさえ、画期的だとか小ベンツとか絶賛と揶揄の論評があったことを思い出します。このAクラスはその190Eよりも小さい訳で、MB社がこのような採算性の低い小型乗用車を製造することなど当時は想像することすらできませんでしたが、これも時代の流れなのでしょう。

現在訳あって、このAクラス(A170)が私の家のガレージに収まっています。(訳といっても単にsmartの不具合の修理のため、代車として来ているだけですが・・・。)運転してみると、さすがはMB社と感心させられるばかりです。剛性感に富み、日本車に負けないような快適装備、そして大人4人が快適に過ごせるパッケージングなど、本当に良くできた車です。個人的にはリアのデザイン処理が気になりますが、それも補うほどの出来栄えです。・・・と絶賛していたのですが、丁度雨の日の運転後、ふとリア周辺を見てみると気になることがありました。ハッチバックの車には必ずリア・ワイパーがついていますが、このワイパーが拭き取った雨と共にガラス面に付着していた汚れがそのままボディに垂れています。(もっともこの現象はハッチバックの車の殆どに見られますが。)高級感を売り物にするメーカーだけに、ディテールを工夫するだけで解消できなかったのか・・・と思うと少し残念です。

住まいの外部サッシ廻りでも似たような状況(サッシの下端の外壁に見られる線状の汚れ)が見られます。(特に白い外壁でよく目立つこの症状を「鼻垂れ」と呼んでいます。)さらにこの症状が出ている建物を観察しているとある一定の法則があることがわかります。ひとつは軒の出がなかったり庇が小さな部分にある窓であること、そしてもうひとつは風当たりの強いところにある窓であることです。
鼻垂れはサッシのガラス面などに付着(静電気などが原因と思われる)した汚れ(細かい砂や埃)が雨によって洗い流され、サッシ下端の水切り脇に集中し外壁を汚すことで起きる現象です。ですから先に上げた2つの法則の建物では特に目立つことになるのですが、これも雨水の切れ方などディテールを工夫することである程度防ぐことができます。最近四角い箱型の家が増えてきましたが、ディテールまで工夫してある家に出会うことは残念ながら殆どありません。(A)
[PR]
by miz-arch | 2006-04-22 05:56 | 車のはなし

079 住まいを彩るもの

e0025025_1412406.jpgこれはフランスのvilac社のミニカー(木製)です。

とある美術館のミュージアムショップで初めて購入した(右手前のミニカーでフェラーリのマークが入った珍しいもの)をきっかけに、以降あちこちで見かけて気が向けば購入する・・・という形で数台所有することになりました。

ミニカーの裏面には安全性を示すCEマーク(Conforme aux Exigences規格の適合品であることをを示すマーク。形状・強度・塗料などについて、ヨーロッパの玩具安全基準を満たした製品であることを示している)が貼られているので、子供が手にとっても安心できます。ちなみにこのミニカーの色付けには、食品に使われるものと同じような着色料が使用されています。

住まいの中には、こういった小物や本、そして家具や子供の玩具など様々な色に溢れています。ですから私たちが設計する住まいでは、写真の背景にあるような「白い壁」を推奨しています。この壁は通常の壁下地となる「石膏ボード(プラスターボード)」に塗装しただけの簡単なものですが、そもそもは安価にして漆喰壁のように見せることが一つの狙いでもありました。本当の漆喰と違いひび割れることもありませんし、汚れたら拭き取ったり、最悪の場合塗り替えることでメンテナンスできます。また壁紙を使用した場合、壁紙やその接着剤に含まれる化学物質(ホルムアルデヒドなど)に悩まされることもありませんし、透きや捲れに悩まされることもありません。

この「白い壁」の本来の目的は「住まいに溢れる色」を減らし、逆に小物などを引き立たせるというところにあります。さらに住まいの中を明るくするという効果を得ることも出来ます。壁に色を与えるということは、空間がその色に支配されるという結果を招き、長く暮らす上では(年齢と共に嗜好が変わるので)不都合が多いと考えています。ですから「白い壁」を推奨するのですが、飾るものが映えるからといって、飾りすぎるのにも注意しないといけないなぁと時折、自己反省しています。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-12-28 14:45 | 車のはなし

061 小さいこと

e0025025_052216.jpg一昨日、私たちの元へ待望の小さな車「smart」がやって来ました。特異な運転方式に早く慣れることも兼ねて、早速現場まで初出勤してきました。写真でも分かるとおり本当に小さいです。
明るい色を選択したほうが車のキャラクターにあっているのかもしれませんが、私の父母が乗ることや色味を排除してデザインの根源である(基本骨格を構成している)「トリディオンセーフティセル」をより明確に表したいという考えで、この色を選択しました。


この車がやって来た経緯については以前書きましたが、どんな車にするかという検討過程では他にも何台かの候補がありました。その中から最終的にこの車を選んだ理由は、燃費の良さ(資源エネルギーの保護)と小さいことでした。私の家には既に、私たちの所有するワゴン車と父の所有する小型車(1.3リットル)があります。ここに一台追加するのですから、あまり大きな車は必要としません。さらに駐車スペースの一部を使って冬期の暖房用に薪を積んでいることから、(備蓄スペースを確保するため)可能な限り小さい車を選択する必要がありました。従って、全が2540mmしかない(軽自動車より小さい)この車が選ばれることになりました。

都会のシティ・コミューターとして産まれたsmartが地方都市の街中をチョロチョロと走る姿は滑稽かもしれませんが、私たちにとっては現場を駆け回るには最適な大きさですし、小さいゆえに現場などでの駐車スペースに悩まされる心配も減りそうです。これからは事務所の顔として走り続けてくれると共に、「小さいがゆえにできること」などの新しい発見をもたらしてくれることに期待しています。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-10-08 00:36 | 車のはなし

056 技術とデザイン

e0025025_173434.jpge0025025_17352430.jpg

日産自動車から発売され、ヒットセールスを続けているcube(キューブ:左)とNOTE(ノート:右)です。この2台はともにマーチのプラットフォームを利用して作られていますが、どちらもデザイン性が高く、優れたパッケージングの車です。特にNOTEは響きの良いネーミングと使い勝手の良さから、私もいいなぁ・・・と思っています。少し大袈裟な部分もありますが、背面のかたちは結構好きです。

業績不振に陥った日産がカルロス・ゴーンさんを経営責任者に招き、V字回復を遂げたことは皆さんご存知の通りです。中でも中村史郎さんをチーフ・デザイナーとして招き入れ、デザインを販売戦略の核とした「乗りたくなるような車づくり」を進めてきたことがこの結果をもたらしたと言えるでしょう。
さて当の日産は経営不振に陥るまではトヨタに次ぐ不動の国内第2位メーカーとして君臨してきました。この頃は「技術の日産」と呼ばれ、技術力の高さを「売り」にしていました。しかしバブル絶世期の中に売られていた車を見ると、外見上はそれなりにまとめられていたものの、中は成金趣味の塊のようなデザインで、私は欲しいとも乗りたいとも思いませんでした。またバブル崩壊後の車に至っては、一部を除いて外見すら目を覆うような状態でした。聞くところによると、この頃の日産ではデザイナーが隅に追いやられ、技術陣が強いアンバランスな状態だったそうです。

一ユーザーの立場からすると、現在の日産には乗ってみたくなるような「ワクワクする車」がたくさんあります。「デザインの日産」として見事に再生した様子を見ていると、なるほどV字回復した理由もうなずけます。きっと技術とデザイン(機能とかたち)が丁度良いバランスで保たれていることをユーザーが敏感に感じた結果なのでしょう。これからもデザインや技術など特定部分が目立ち過ぎることのないような、ワクワクする車づくりを続けて欲しい願っています。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-10-01 18:04 | 車のはなし

047 カーシェアリング

e0025025_2341363.jpg「カーシェアリング」は、1台の自動車を複数によって所有するという考え方で、自動車環境を考え直す社会運動の一つですが、日本でも大学の研究者や「交通エコロジー・モビリティ財団」などが中心となって少しずつ広まりつつあります。

白い家」には3台分のガレージがあります。一番左は私たちの車、右の2台分は「黒い家」に住む私の両親の車用です。

私たちが大阪から戻ってきた年の9月に両親は交通事故に遭い2人とも入院しました。その際に母は左手のリハビリが必要となり、しばらくは車の運転はできない状態になったため、翌年の車検を通すことなく「自分の車」を手放しました。あれから3年。苦労の甲斐あって今月から車を運転できるまでに回復しました。(本当に良かったです。)あらためて車を選択する際に、私たちは一つの提案を持ちかけました。有難い事に私たちの仕事も少しずつ忙しくなり、1台の車で何とかやりくりしていたのも限界に近付いていたので、新しい車を共同所有(カーシェアリング)してはどうかと考えたのです。

駐車スペースが2年以上も空いていた私たちの住まいに、もうすぐ新しい仲間が加わります。勿論、あの小さい車です。これはとても小さな規模の私的社会実験であるとともに、他の住まい手の方々に対する一つの提案となってくれたらと思います。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-09-17 23:31 | 車のはなし

043 MPV

e0025025_2042684.jpgFIAT社(イタリア)から2003年4月~2004年11月に販売されてい(イタリアでは2000年から販売されていました)たムルティプラというMPV(マルチパーパスビークル:多用途車)です。2005年のマイナーチェンジとともに新しい顔(デザイン)となったため、国内でこの車に出会うことは非常に貴重なことと言えるでしょう。

フランスへ旅行した際に、初めてこの車を見たときは正直戸惑いました。「何やコレ!」。。。(しばらくの沈黙)。。。言葉になりません。まるで未知との遭遇です。何故このようなかたち(まるでウーパールーパー)となって世に送り出されたのだろう。世の中の自動車メーカーがこぞって合理化の名の下に成型しやすいかたちとなっていくのとは対照的な姿にとても興味が湧いたのを覚えています。
間もなくして、この車が人間工学に基づきデザインされたのだということが分かりました。ルーフは雨がたれないように凹まされ、ライトは人間の目が照射先を見やすいように2段(フォグランプを含めると3段)に分けられています。そして最も前衛的だったのが横3列×縦2列のシート配列です。現在は国内某社が模倣していますが、当時はとても新鮮でした。その利便性が認められ、イタリア本国ではタクシーとして活躍しているそうです。

ムルティプラは「機能」をそのまま「かたち」にした例の一つでしょう。何も知らなければ私の中で「醜いアヒルの子」で終わっていたに違いありませんが、実を知るとそれなりに可愛く見えてくるから不思議です。まさに「痘痕も笑窪」ですね。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-09-10 21:01 | 車のはなし

038 Panda

e0025025_934390.jpge0025025_9342516.jpg

FIAT社(イタリア)で発売されたPandaの話です。
左は日本でも1989年01月 ~ 1999年12月の10年間に渡り販売された初代Pandaで角張ったかたちと、シンプルな内装で人気を博したモデルです。デザイナーであるジウジアーロの最高傑作として、イタリア人のアシ車として世界的にも大成功を収めました。コンパクトにまとめられたインテリアは機能的にシンプルにまとめられています。一度だけ助手席に乗せて頂いたことがあり、身長180cmの私にとって非常に窮屈だったことを思い出しますが、今でも気になる車であることに違いはありません。

右は日本で2004年7月から販売されている新しいPandaです。先代とは殆ど似ていませんが、それには理由があります。この車は元々Gingoという車として開発・発表されました。しかしフランスの某車名と似ていることや世界的にPandaが待望されていたことなどにより、2代目として世に送り出されることになったのです。先述したとおり先代とは似ていないのですが、一点だけそっくりなことがあります。それはシンプルにそして機能的にまとめられていることです。その点が評価され、2004年には欧州カーオブザイヤーを受賞しています。

私はどうもコンパクトで機能的な車に興味があるようです。それは住まいに対する思い(シンプルかつ機能的で小さな住まい)に共通する点でもあります。限られた予算や面積を、どのようにして居心地の良い空間に仕立て上げるか。車の設計も住まいの設計と似ていますね。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-09-03 09:54 | 車のはなし

032 ホンダ・シビック

e0025025_21103099.jpg写真は1973年~1979年まで発売されていたホンダ・シビックです。この当時の国産車は外国車を模倣し、その中に独自の技術を盛り込んでいた時代でした。シビックもフォルクスワーゲン・ゴルフを模倣し、ハッチバックスタイルの中に独自の燃費技術(CVCCエンジン)とATミッション(ホンダマチック)を加え、低価格路線の販売で顧客を獲得していたと記憶しています。

私が免許を取って初めて運転した車がホンダのシビックでした。どういう訳か私の家には同じ型のシビックが2台あり(父と母と男女同権ということなのか?)、それぞれMTとATのミッションでした。そこで最初は運転感覚を養うのにAT車中心に乗り、慣れてきた頃からMT車を中心に運転するようになりました。車がコンパクトにまとめられていたので運転し易かったこともありますが、お陰で運転の上達は早かったように思います。そういう意味で私の自動車人生の始点でもあった、思い出深い車の一台です。

かつてのシビックは機能とかたちの整合性がとれていました。それはひとえに世界的成功を収めたゴルフのパッケージングを模倣し、独自の技術を盛り込むことにのみ精力を傾けていたからに他ありません。いわば余計なデザインが施されていなかったことが成功の理由だったと言えるかもしれません。ところが、1980年代にF1グランプリに参戦してからは「ホンダ=スポーツ」のイメージ戦略の元にモデルチェンジが進められ、一部の若者以外には受け入れられない車となり、ついには美しくないかたちを身に付けてしまいました。現在は世の中のニーズがミニバン中心へと変化したことも相まって、販売台数も芳しくないものとなっています。

「本質のないもの」にいくら上辺だけのデザインを施しても、一時的な影響力しか与えることができないため、普遍的な作品になることはありません。住まいは住まい手が生活するための器ですから、決して設計者の作品ではありません。しかし私たちは「本質のあるもの」としての住まいが提供できた際には、胸をはって「作品」と呼ばせて頂くことにしています。(A)
[PR]
by miz-arch | 2005-08-25 21:44 | 車のはなし